「徒花ってどんな話?」
「徒花のあらすじが知りたい」
「徒花」のストーリーやキャラクターについて詳しく知りたい方が多いのではないでしょうか。
この記事では、「徒花」のあらすじや主要キャラクターの詳細、作品のテーマや魅力などについて詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、物語の核心や見どころを把握し、「徒花」の世界に浸ってみてください。
漫画「徒花」とは?巻別にあらすじを解説【ネタバレ注意】
漫画「adabana 徒花(あだばな)」は、NON先生による全3巻のサスペンス作品で、女子高生たちの絆と復讐を描いています。
以下に各巻のあらすじをまとめます。
上巻のあらすじ
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女子高生の五十嵐真子が猟奇的な殺人事件の被害者となり、その犯人として美月が逮捕されるところから始まります。美月は自ら警察に出頭し、犯行を供述しますが、その供述には不自然な点が多く、真実が隠されていることが示唆されます。
事件の発端は、真子の叔父が経営するラーメン屋で起こります。叔父に性的暴行を受けた美月は、自らを守るために叔父を刺殺します。その現場に居合わせた真子は、事件を隠蔽することを提案し、二人で叔父の死体を隠すことにします。しかし、この出来事がきっかけで真子は精神的に追い詰められていきます 。
真子は元彼である暁裕樹からのストーカー行為に悩まされ、そのストレスと叔父の殺害が発覚する恐怖で憔悴していきます。真子と美月の関係は次第に緊張し、最終的には真子がパニックに陥り、美月との間で争いが起こります。争いの中で、真子は包丁で刺され、血を流して倒れてしまいます。
美月が警察で語る内容には真実が含まれているものの、全てが明らかになるわけではありません。上巻は、美月の視点から事件の経緯が語られ、真実の一端が見え隠れする内容となっています
中巻のあらすじ
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中巻は、五十嵐真子の視点から過去の出来事を描くことで、事件の背景が明らかになります。
物語は真子の過去に遡り、母親を亡くした彼女が親友の藍川美月と楽しい学校生活を送っていたところから始まります。しかし、真子には美月にも言えない叔父との秘密がありました。この秘密が、彼女の人生に大きな影響を与えることになります 。
そんな中、真子は傘を貸してくれた暁裕樹と出会い、彼に心を惹かれます。SNSを通じて交流を深め、デートを重ねるうちに、二人の関係は進展します。しかし、彼女の恋を阻むのがありました。それが「秘密のバイト」です。真子はその「秘密のバイト」を続けざるを得ませんでした。裕樹は真子の話を聞き、彼女を助けると約束しますが、実際には彼女を盗撮しており、そのことが発覚すると真子は絶望の淵に追いやられます。
さらに、真子は裕樹と叔父が繋がっていることを知り、怒りに燃えているなか、彼女はラーメン屋で美月が叔父に襲われている現場を目撃し、叔父に刃物を向ける決意をします。この一連の出来事が、真子の精神状態をさらに追い詰めることになります。
中巻のラストシーンでは、真子が絶望と怒りの中で下した決断が描かれ、物語を根底から覆す衝撃的な事実が明らかになります。
下巻のあらすじ【最終話】
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実際に叔父を殺害したのは美月ではなく、真子でした。真子は自己防衛のために叔父を殺害し、美月と共にその事実を隠蔽します。しかし、美月は叔父のパソコンから真子の「秘密のバイト」の存在を知り、さらに裕樹が真子を追い詰めていた張本人であることも発覚します。この情報に絶望した真子は、最終的に自殺してしまいます 。
美月は真子の携帯電話から裕樹の脅迫メールを発見し、復讐を決意します。現代に戻り、裁判初日に美月は自首しながらも真子の殺害を否定します。これにより、裕樹は世間から真犯人扱いされることになり、美月は殺人などの罪で実刑判決を受けます。一方で、裕樹はストーカー規制法違反などで逮捕され、社会的制裁を受けることになります 。
数年後、美月は刑務所から出所し、物語は幕を閉じます。美月の復讐は成功しましたが、その過程で彼女自身も多くの代償を払うことになりました。
「徒花」の主な登場人物
- 藍川美月(あいかわみづき)
- 五十嵐真子(いがらしまこ)
- 暁裕樹(あかつきゆうき)
藍川美月(あいかわみづき)
主人公の一人で、高校生。親友の五十嵐真子(いがらしまこ)の殺人事件の犯人として逮捕される。
彼女は真子を守るために行動し、物語の中で真相を明らかにする役割を果たします。
内向的で繊細な性格。
五十嵐真子(いがらしまこ)
もう一人の主人公で、美月の親友。彼女の視点からも物語が展開され、事件の真相に迫る。
母親を亡くし、叔父との秘密の関係に悩まされながらも、美月との友情や恋愛に希望を見出そうとします。
親友の藍川美月と共に楽しい学校生活を送る一方で、叔父との間に秘密を抱えています。
暁裕樹との出会いをきっかけに生活が変わり始めますが、彼の裏切りや盗撮により絶望し、最終的に自殺してしまう。
暁裕樹(あかつきゆうき)
暁裕樹は、真子の元彼であり、彼女のストーカーです。
真子を盗撮し、真子の秘密を利用して彼女を追い詰めます。
最終的には彼の行動が明るみに出て、社会的制裁を受けることになります。
「徒花」の見どころ
「徒花」は、複雑で深みのあるストーリーとキャラクター描写が評価されており、サスペンスやミステリーを好む方には必見の作品です。
胸糞悪い展開が続きますが、二人の少女の複雑な関係や真実を明らかにする過程が巧みに描かれています。
緻密なストーリ構成
『徒花』は上巻、中巻、下巻の全3巻で構成されており、各巻ごとに異なる視点から物語が展開されます。
上巻で犯人の視点、中巻で被害者の視点から事件の経緯が描かれ、下巻で伏線が回収されていく構成になっています。
この3部作の構造が巧みに作られており、ストーリーに引き込まれます。
美しい絵柄と表現力
NON先生の絵は非常に美しく、細部まで丁寧に描かれています。
そのため、キャラクターの表情や感情がより強く伝わり、ストーリーに没入しやすくなります。
特に、緊張感や絶望感を表現するシーンでは、その美しい絵が一層効果的に働いています。
強烈な心理描写
登場人物たちは皆、複雑な過去や秘密を抱えており、その心理描写が非常に丁寧に描かれています。
特に、主人公の美月と真子の友情とその裏に隠された闇が物語の核心となります。
彼女たちの行動や選択が物語を動かしていく様子は、訴えかけられるものがあります。
社会問題の描写
『徒花』は、貧困、虐待、ストーカー、性的暴行といった深刻な社会問題について切り込んでいます。
これらの問題がキャラクターの行動や物語の展開に大きな影響を与え、読者に強いメッセージを伝えています。
この点で、作品は単なるサスペンス以上の深みを持っています。
「徒花」のストーリーの核心
「徒花」のストーリーの核心は、女子高生同士の深い友情と、それを守ろうとする主人公・藍川美月の強い決意と行動にあります。
深い友情
美月と被害者の五十嵐真子は親友同士で、幼い頃から深い絆で結ばれていました。
真子は貧しい家庭環境に育ち、性的虐待にさらされるなど辛い過去を持っていましたが、美月は真子を守り抜こうとしていました。
美月の決意と行動
事件の真相は、美月が真子を守るために計画的に事件を起こし、自らが犯人になりすまそうとしたことにありました。
美月は真子の過去の辛い経験を知っており、真子を守り抜くために自らを犠牲にしようとしたのです。
儚く哀しい結末
しかし、美月の行動は最終的に真子を守ることはできませんでした。
真子は自殺し、美月は独りぼっちになってしまいます。タイトルの「徒花」が示す通り、二人の美しい友情は実を結ばずに散ってしまったのです。
このラストシーンは色づいた絵で儚く哀しい美しさが表現されており、感動的でした。
「徒花」読者の感想・口コミ
口コミからは、ストーリーの完成度の高さ、美しい絵柄、重厚なテーマながら読みやすさが高く評価されていることがわかります。
また、切ない最終回に涙した読者が多数いたことも伺えます。
すごく胸締め付けられた。悲しい話でした。 ものすごく絵が上手いので余計にグッときました。 こんなに愛らしい真子ちゃんが、好きになった人、親、親戚、全員に裏切られ、心を壊されてしまった。誰一人良い大人がいないなんて。ホントに嫌になる。
どんな良い子でも、周りの大人たちのせいで人生も命も弄ばれて歪められていく。唯一の信じられる人をお互いに守るために戦った女の子たちです。 助けを求めたいのに求められる大人がいなく、どんなに辛い思いをしているのか、世の中に本当に不遇な境遇の子供たちがいます。胸を痛めて仕方ないお話でした。
読み終わったあとの読了感が、なんと言ったらいいか…感動するとは違う、でも何て表現したらいいか分かりません。 逃げ場もなく救いようがない環境におかれてしまった真子と、救ってあげられなかったと自分を責める美月が辛くて辛くてしょうがないです。 自分の人生をかけて真子を尊厳を守る選択をした美月の強さはとても美しいけれど、心が痛かった。 純粋な少女たちのお互いへの深い思いだけがこの世界の光でした。
引用元:
作者情報:NONさん
NON(のん)さんは、日本の女性漫画家で、佐賀県出身です。
1987年1月26日生まれ、埼玉県立久喜北陽高等学校、日本デザイナー学院卒業。
集英社が開催する第72回ヤングジャンプ月例MANGAグランプリにて「デリバリーシンデレラ」で準優秀賞を受賞し、これがデビュー作となりました。
NONさんは独特の作風とストーリーテリングで知られ、特に「ハレ婚。」や「デリバリーシンデレラ」などの作品が高く評価されています。
「ハレ婚。」は週刊ヤングマガジンで連載され、多くの読者に支持されています。最近の作品としては「海町猫道中」や「POLE STAR」があります。
NONさんのこれまでの作品を以下の表にまとめました。
これまでの作品
タイトル | 発表年 | 概要 |
---|---|---|
デリバリーシンデレラ | 2010 | デリヘル嬢と女子大生の二重生活を描いた作品。職業の複雑さと挑戦を描いている。 |
ハレ婚。 | 2014 | 一夫多妻制の結婚に参加する女性の物語。愛、嫉妬、社会的規範を探求。 |
徒花 | 2020 | 高校生の殺人事件を中心にしたサスペンスドラマ。複雑なプロットと深い心理描写が特徴。 |
POLE STAR | 2024 | 新たな挑戦としてスタートした作品。詳細は今後の展開に期待。 |
最新の情報については、NONさんのXアカウントで確認できます。
NONさん公式X
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「徒花」の配信状況
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※配信状況は6月8日時点のものです。
まとめ
「徒花」の魅力は、緻密なストーリー構成と深い心理描写、美しい絵柄にあります
各巻ごとの異なる視点や伏線の回収が巧妙で、さらにキャラクターの表情や感情が丁寧に描かれており、特に緊張感や絶望感を強調するシーンではその効果が際立ちます。
NON先生の作品は、美しいイラストと深いストーリーで、多くの読者に支持されています。
ぜひ、この機会に「徒花」を手に取ってみてください。